結婚後、家庭の事情によっては両親と同居をしなければならないケースがあるかもしれません。
現在、両親との同居はしたくないという人が大半です。
しかし、この記事では家庭の事情で同居をするケースを想定します。
今一度冷静に同居のメリットやデメリットについて確認していきたいと思います。
この記事を通して、それぞれのカップルなりのパートナーシップを築いていただけたらと思います。
日本では昭和までは結婚した後は、夫の実家に妻が嫁ぐことが多かったと言われています。
1980年代までは、半分以上の夫婦がこの形を取っていました。
対して、現代では別居するのが普通のイメージです。
別居は、意外と最近の価値観だということがわかります。
2020年では結婚後、親と同居する人の割合は下記です。
この数値は、厚生労働省の調査です。
4、5人に1人の割合で同居しているということになります。
割合としては別居している夫婦は7割ほどです。
以外に同居がまだ残っているイメージではないでしょうか。
データ上では、年齢が若くなると同居に割合が増え、反対に歳を重ねると同居の割合が減ります。
別の調査では男性が長男であれば同居の確率が上がるという結果も出ています。
現代的には割合の少ない結婚後の両親との同居にもメリットはあります。
同居ができれば、住居や生活費を分担できます。
家賃に関しては持ち家であれば必要のない可能性もあります。
経済的な負担が軽減されるので、特に新婚カップルにとって貯金がしやすく生活に余裕ができるでしょう。
子供が生まれた場合、既に子育てを経験している人が身近にいることで負担が大幅に減ります。
初めての子育ては、さまざまなことが起こります。
その中には、夫婦にとっては負担になることもあります。
そのため、子育てがきっかけにして夫婦仲が悪くなるカップルはたくさんいます。
両親と同居することで、子供の面倒を見る手助けをしてくれることが期待できます。
子供にとっては祖父母との触れ合いが経験となって、その後の人生に良い影響を与えることもあります。
家事や料理を両親と分担できるため、共同生活を通じて家事の負担が軽減されることがあります。
役割の分担が容易になるので、お互いに時間のゆとりができて豊かな生活が可能です。
多くの人が別居を選択する背景には、もちろんデメリットが存在します。
同居することで、それぞれの夫婦のプライバシーが制限されることがあります。
特に新婚カップルにとっては、自分たちの生活空間が限られることが大きなストレスになることがあります。
意見や価値観が合わないと、家庭の中で対立が起こることも考えられます。
食卓に並ぶ食事に好みや、子供の教育方針など両親から口を出されるケースもあります。
同居した両親の状況によっては将来の選択に制約をかけることがあります。
たとえば、両親が病気になり介護が必要となった際には、これまで分担していた家事を全て行わなければならなくなります。
さらに両親の面倒を見ることになります。
現代社会では両親と同居することがマイノリティです。
そのため、多少なりとも世間から注目されることもあります。
友達と話している時に「偉いね。私なら耐えられないかも」と言われてしまい、ナイーブな人だと傷つく可能性もあるでしょう。
多くのカップルが選択する結婚後の別居には、どのようなメリットがあるのでしょうか?
結婚後に別居することで、夫婦のプライバシーが確保されます。
夫婦は自分たちの生活スペースを持ち、自分たちのルールやスケジュールを設定できます。
自由とプライバシーを優先するのであれば、別居の方が良いでしょう。
共同で生活する人数が少ないことは、それだけ対立することが少なくなります。
食事や生活スタイルでの対立することが減り、不要なストレスを抱え込まずにすみます。
多くの人が別居を選択する背景には「独立してこそ一人前」という社会通念があります。
しかし、昭和の時代と比べて今の若者世代の収入は落ちており、独立することでデメリットも起こります。
独立した場合、生活費や住居費を夫婦で支払う必要があります。
また、独立にあたって若い世代の多くのカップルは働き先の多い都会に出ることになります。
家賃や生活費は田舎と比較して高くなります。
経済的な負担が増え、ゆとりのある生活は難しくなることも考えられます。
現在は夫婦共働きの世帯がほとんどです。
働きながら二馬力で生活を支えなければならず、家事や育児の負担が増えます。
昔は、親戚や両親の力を借りながら子育てを行なってきました。
別居によって周囲の手を借りにくくなるので、夫婦にとって子育ての負担は昔の時代よりも増していると言えるでしょう。
両親と別居している場合は、夫婦2人での共同生活になります。
両親と同居している場合は、人の目が多いことでお互いに多少なりとも気を遣って生活します。
しかし2人になるとだらしない面や嫌な面を多く見ることになります。
喧嘩した時も仲裁してくれる相手もいないので、大きな対立に発展する可能性もあります。
現代社会では両親との同居を選択するカップルは多くありません。
ケースによっては同居を選択することでメリットが得られるということはこれまでお話ししてきました。
メリットを受けるためには、いくつかの条件があります。
その条件をクリアしないで同居してしまうとデメリットが目立つ結果になるでしょう。
ポイントについて解説していきます。
両親と同居する場合は、パートナーに相談しましょう。
例え両親が同居を希望していても、最も優先すべきは結婚相手です。
結婚相手が、同居に対して否定的な時は素直に別居を選択しましょう。
反対に、自分が同居を求められた場合は無理して相手に合わせる必要はありません。
夫婦にとって、最も優先すべきことは2人の関係が良好であることです。
じっくりと対話を重ねてお互いが納得できる選択をすることが大切です。
両親の健康状態が優れない場合、新婚カップルの同居の負担が大きくなることがあります。
同居のメリットは金銭的な負担が軽くなり、家事を分担できることでゆとりのある生活を手に入れられることです。
介護前提の同居はメリットをほとんど得られなくなるでしょう。
同居を検討した際に、期間を設けてお試しで同居をしてみることもおすすめです。
長い時間を一緒に過ごすことで、実際の生活が見えてきます。
また期限を決めることで、もし合わなければ元の生活に戻ることも可能です。
結婚後の両親との同居について解説してきました。
「別居して独立すべき」というのはあくまで、社会的な通年でそれぞれの幸せには直結しません。
同居には同居の、別居には別居のメリットがあります。
一概に同居が悪いとは言えません。
夫婦には夫婦のそれぞれの形があって良いのです。
同居するにせよ、別居するにせよお互いが幸せになれる選択を行うようにしましょう。